3月8日(土)、小雪が舞う中、加茂遺跡の現地説明会が行われました。
当日は地域の方々を初め、弥生集落の研究者の方々や熱心な考古学ファンが集まり、総数150名以上が来場されました。
加茂遺跡は、弥生時代中期に栄えた巨大な環濠集落です。(私が学生の頃、奈良県の唐古・鍵遺跡と並ぶ弥生時代の巨大集落はこの摂津加茂遺跡やと言われていました!)
明治四十四年(1911)、台地の東側斜面から「栄根銅鐸」と呼ばれる巨大な銅鐸が発見されたことにより重要な遺跡として知られる事となり、その後も石器などの収集が相次いでいました。本格的な発掘調査のスタートとしては昭和二十七年(1952)からの関西大学と関西学院大学によるもので、現在は川西市により進められ、すでに70年以上も調査が継続されています。
平成四年(1992)、鴨神社境内から方形区画を持つ大型の掘立柱建物が発見され、集落の中心部が判明しました。
また、これまでに確認された竪穴式建物や方形周溝墓、集落を囲む環濠などにより弥生集落の構成やその変遷が分かるものとして平成十二年(2000)、国史跡に指定されています。
さて、今回の調査成果は・・・。
幾度も建て替えられた竪穴式建物や方形周溝墓、幅が広い区画溝などが確認され、中でも大型の掘立柱の可能性が高い土壙や水銀朱が撒かれた木棺墓は特筆すべきものでした。
また、火災にあったと考えられる竪穴建物(焼失住居)は、加茂遺跡発掘70年の歴史の中で初めての確認と言うことでした。
出土遺物も無数の弥生土器に混ざり底に穴をあけた特殊な土器や石鏃や石庖丁といった石器、くびれた形状の土製品(人形もしくは剣の柄かな?)など貴重なものばかり!
さすが近畿を代表する巨大集落やっ!と言ったとこ。
これだけの調査成果、今後の加茂遺跡の再検討にきっと繋がるはずです。
ほんと、いい勉強になりましたっ(^^♪