発掘作業(室内作業)の流れ

遺物洗浄

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発掘中に見つかった遺物は、地面に埋まっていた為土や泥がたくさん付いています。

遺物には墨で書かれた文字や米粒の付着など、当時の様子を示す貴重な情報が隠れていることがあります。
手作業でひとつひとつ丁寧に洗浄しながら、小さな情報も見落とさないように作業を進めます。

注記

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洗浄によりきれいになった遺物を、ひとつひとつにどこから出土したのかの情報を、注記マシンにより、正確かつスピーディに注記作業を行います。

注記マシンとは、パソコン入力した文字データを、専用のプリンターで遺物に出力するものです。
注記マシンを利用することにより、小さな破片も識別できます。

機械で対応できない遺物は手作業でおこないます。

遺物復元

遺物の多くは破片の状態で見つかります。
この破片の中から同じ個体と思われるものを探して接合していきます。
遺物の保存状態が悪いものや、接合する破片が不足した場合は、石膏などで補填をおこないます。
経験や根気がいる作業ですが、この段階での努力が、貴重な資料の復元につながるため、非常に重要な工程です。

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遺物実測・デジタルトレース

復元した遺物は、図面を作成するために計測します。
この作業は、図面上に遺物を再現するだけではなく、遺物がどのように作られたか、どのような種類のものかが分かるような図にしなければなりません。
遺物の特徴を見極め、正確な図化をおこなう熟練度が必要な作業です。
出来上がった実測図を元に幅広い利用が可能なデジタルデータのトレース図を作成します。

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