2020年に引き続き調査に参加しておりました
【登リ田遺跡】の2021年の調査が無事に終了致しました。
広大な調査区でしたが終えることが出来ました～


昨年の12/18に最後の現地説明会が地元の方向けに行われましたのでその様子をお伝え致します
何度かお伝えしておりますが、この【登リ田遺跡】は『播磨国風土記』に記載のある
「継潮（つぎのみなと）」と関係があると考えられています。
その証拠として役所関連の施設で発見される事が多い遺物が多数発見されています


今回の現地説明会は地元の方向けの小規模なものでしたので、
パネル写真と遺物、そして・・・調査中の秘蔵写真？をお届けします

いってみよ～！！
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パネル写真、
全体ではこんな感じで展示されてました～
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こちら今回の調査で発見された遺構、遺物たち。
今回も井戸、土器、そだ、呪符と
様々なものが出土しております。




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写真パネル、少し拡大です～
右上の写真、「粗朶（そだ）」と読みます。
細い木の枝を束ねた資材の一種なんですよ～



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粗朶（そだ）を用いた護岸工事が
行われていたことが分かりますね～
港湾関連施設があったことが窺い知れます


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こちらは過去の現地説明会の資料です


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この前の夏に行われた現地説明会の資料もありました


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左下「塼（せん）」と読みます。
煉瓦の一種に似ており、宮殿や寺院に用いられていました
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こちらはイイダコ壺です～
この辺や大阪湾以外ではあまり見られない遺物なんですよ


さてさて、ここからは秘蔵？写真でございます



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こちら呪符木簡と呼ばれるもの
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文字が書いてあるのわかりますか？

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こちら、恐らく
「こう書いてあるかな？」と
調査員さんが解読して下さいました


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遺物として紹介されていました～！！

ちなみに呪符木簡、「呪」の文字が使用されていますが「呪い（まじない）」に用いられていました。
祓うものではありませんので、呪物の類ではございません。
（よって高専の出番もないです笑 はやくｱﾆﾒの続き見た～い）
そして
『急々如律令』の文字！！
さては陰陽師かっ！！！なんて思ったんですけど・・・ちゃうかった
本来は中国の漢時代の公文書に「急々に律令のごとく行え」と言う意味で、
それが転じて「魔よすぐに立ち去れ！」的な意味で陰陽師などが使用するようになったそう。
【急々如律令】は早く叶いますようにと言う意味を持つ呪い(まじない）の言葉なんですね～


さて、せっかくなのでもう一つご紹介です！


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こちら木桶・・・ではなく井戸。
もう、周りの土が沈む沈む
掘るのも木の板の上に乗ってでしたし、
図面も木が乾いちゃうと噴霧器で水撒きながら・・・
手のかかる子やったんやねぇ～





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こちらの井戸の内側にご注目
「罫書き（けがき）」と
呼ばれる技法が用いられた痕跡が
刃物のようなもので線状の切り込み？を入れて、
円形にしやすいように加工しているんです～
すっげぇ！！！！



【登リ田遺跡】のある場所は湿地帯のため、地面はぬかるんるし、
雨が続けばプールになるし・・・
夏の長雨を含め色々とございましたが、無事に終了の目処がたちました。

もちろん、これで終わりではありません
書類の提出もありますし・・・
調査員さんはこれから色々と考察を重ねて報告書をまとめていく必要があります！
【播磨国風土記】との関連が最終的に解明されれば良いですね～
楽しみです

お付き合い、ありがとうございました
最後に、兵庫県立考古博物館の冬の展示のお知らせです

【ひょうごの遺跡2022 -調査研究速報- 】が1/15よりスタートです。
令和2年度の調査成果が展示されていますのでご興味のある方は是非訪れてみて下さい


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