12月某日、matsuura㈱で3次元測量を行った中世の石造五輪塔の解体修理に立ち会いました。

 今は小堂のみとなった寺院跡に佇む石塔です。

 解体して修理工房に搬出するのですが、これが思いのほか大型品、鎌倉時代の所産でしょう!

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ひっそりと佇む五輪塔
 上から空輪、風輪、火輪、水輪、地輪。空輪は後に補われたもの。風輪と火輪は破損していました。

 実はこの事業、地元の強い熱意で実現したもので、長年の悲願だったそうです。

 区長さんは五輪塔のいわれや地域の歴史にもお詳しい、今回は部材ひとつひとつに保存処理を施し、元の形に組み直した後は、雨風が防げる覆い屋も作られるそうです。

区長さん曰く、「痛みが激しくなってきた五輪塔を後世に伝えたい、地元の若い方にも地域の歴史を知って欲しい」と。

 ほんとこれって、文化財保護思想そのものです。

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安全祈念祭の様子
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解体作業
 区長さんらが見守る中、慎重な作業が続きます。
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解体作業の様子
 傷めないように晒を撒いてクレーンでつり上げます。
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1個、1個慎重に

まずは地元役員の方々や解体を施工するエキスパートな石工さんとともに安全祈願祭。そして地元の方が見守る中で、空輪・風輪・火輪・水輪・地輪と部材ごとに晒を撒いて、慎重に、慎重にクレーンでつり上げ、運搬車へ。

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五輪塔(解体作業前)
 後補や損傷、風化も激しいですが、全長160㎝を超える立派な五輪塔です。
 修理後、末永く地元に愛されるでしょう!

私はひとつずつ部材を外すたびに記録写真を撮って、細部を観察してメモを取る・・・。

いつもは遺跡(埋蔵文化財)の発掘調査ばかりですが、こういった現場に立ち会うと私も

初心に帰れます。

 地元の方、行政、専門業者が三位一体!!この五輪塔は末永く守り続けられる事やろうって

感銘を受けた1日でした!!