現場での発掘調査が終わった後のことをご存知でしょうか?
現場調査が終わった後も調査は続いていて、むしろここからの方が長かったりします。
持ち帰った遺物の洗浄、復元、実測、出土遺物や調査で得た情報を基に報告書の作成・・・
必要とあれば専門家にも協力依頼したりとすること満載で、膨大な作業量
(私の認識では調査から報告書出るまで約2年?)


報告書には文章だけでなく、実測図や写真等様々な記録が載せられています
その報告書に画期的な新手法が導入されつつあるんですよ~。

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こちら、従来の報告書に掲載された土器実測図。

一般的に向かって右側に断面図や内面の状況、左側に外面の状況を描きます。
この時、染付けの文様がある場合はそれらも描きます

鉛筆で実測図を描いた後、トレースを行います。
トレースもね、今はデジタルがほとんど。イラレ万歳


で、今回私が関心した報告書がこちらです↓↓
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分かりますか?
写真と合成してるんです。
まさに実測図と写真のハイブリッド!!
めっちゃ見やすい!!!
この方法があったかと目からウロコな手法です。


デジタル写真や写真処理のソフト開発など技術の進歩があってこそ!!ですね。
アナログ写真は現像するまでにも手間がかかりますし、
現像してみないとどんな写真に仕上がってるか分かりませんでしたからね~
そこがいい!!と魅力でもありますが、
記録写真撮るっ!!てなるとその場で確認出来るに越した事はないです


今後はこのスタイルの報告書が主流になりそうな予感っ
もうなってるのか??


考古の世界は最新の技術が割りと早く導入される傾向にある気がします。
もちろん、自治体ごとに導入の可否はありますが・・・
最近は空中写真測量も用いられる事もしばしば。
考古学界隈、新しいもの好きが多いのか?
古いものから新しいものまで、興味対象が幅広いなぁ