前回、図化名人がmatsuura に導入されたとお伝えしましたが、
今日はその続きをお伝えしたいと思います~


図化名人は国土地理院でも使用されているソフトで、
国土地理院の地図はこれを使って作成されたものなんですね。
アジア航測㈱さんのソフトで日本初の国産図化ソフトでもあります。

地図って、昔は国の機密情報だったんですよね~。
侵攻作戦などを立てるのに地形を把握することはとても重要だったので、地図は必要不可欠だったんです。


さてさて、そんな重要な地図を作成しているソフトの一つが図化名人なのですが。
前回もお伝えしたように3Dモニターが欠かせません。

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この様な3Dモニターを専用のゴーグル装着して見てみると3Dで見えちゃいます


前置きが長くなりましたが、3Dで見る必要性は何か?
についてお伝えしたいと思います。

簡単に言いますと「真上から見えてないから」です。

写真測量では各写真の60%、撮影範囲を重複して撮影するのが基本です(ヘェ~
1枚目と2枚目写真の60%は同じ範囲が写っていると言う事です。もちろん2枚目、3枚目も同様です。
そして実際に真上から撮影出来ているのはその写真の中心周辺だけになります。
写真の外側になるほど、構造物が傾いて写ってしまうんです。(シランカッタ

構造物が傾いていると正確な位置とずれてしまうので、
立体視することで構造物の正確な位置が把握出来るんです。
そしてその為に開発されたのが「図化名人」なんです~

ちなみに60%重複させる理由は「立体視するため」です。

この視差を利用した写真判読方法では地図の作成だけではなく、
土地利用調査や地形、災害調査など様々な場面で利用されています。

私もね、写真判読を学生時代に授業でしたことがあるんです~
もちろんこんな便利なソフトがあるはずもなく・・・己の「目」で写真判読しました笑

私が写真判読で見たのは「断層」です!
これね、自分で出来たらお家や土地買うときとか便利ですよ
地震の被害が小さい場所を選ぶ事が出来るので。。。
どんな風に見えるかと言いますと、
こう、その、なんか「ダーーーーンッ」て崖みたいに切り立って見えます(表現力の無さ
なんて言うか、不自然な場所に突如現れる「崖」が見えるんです。
普通に1枚の写真だけだと見えないものが、立体視すると見えてくるから不思議
プロともなると2枚の写真をサッと見ただけで分かるそうです(スゲー

空中写真判読では元広島大学の中田高さんが有名です。
日本の活断層研究の第一人者で海外からも高く評価されている方ですので、
もっと知りたい方は検索して頂けるとたくさんヒットしますよ~



まぁ、ちょっと脱線しちゃいましたが
より正確な地図を作成する上で立体視と言うのは欠かせない!!と言うことです。

ただね、matsuura 地図を作るわけではありません笑
地図の作成は「国土地理院」にお任せでございます。。
私たちが使う場と言えば、もちろん!そう!!そうです!!!

「発掘現場」

においてがメインになります。
最近は発掘調査業界もドローンを使用した空測が増えてきているんです。
調査区のどこにどんな遺構が出てるのかを図化するんですね~。
まだ、試運転段階なので実用化に向けて日々スキルを磨いていきたいと思います



こんなすごいソフトをmatsuura に迎える事が出来て本当に嬉しいですアリガトー