1225日は、キリストの降誕祭。世界のあちこちで、もみの木に飾りを付け、七面鳥を食べ、家族一緒の時を過ごす。また、子どもたちは、欲しいものが届くようにと願いを込めて前日の夜に靴下を下げ、クリスマスの朝を待ちわびる。

 ですが、1980年代後半頃から

雨は夜更け過ぎに 雪へとかわるだろう・・(山下達郎 1983

 Last  Christmas  I gave you my hert ・・・(Wham! 1984

 I don’t want a lot for Christmas・・・・・・(Mariah Carey 1994

と、愛し会う二人の世界へとクリスマスは変化してしまった。

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北野天満宮(京都市上京区)
 学問の神様、菅原道真公を祀ります。

    まあ、キリスト教のお話しはさておき今回は日本の宗教観のご紹介。

京都では1225日と言えば、北野天満宮の「終い天神(しまいてんじん)」。

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終い天神(しまいてんじん)
 参道には多くの露店も並びます。

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 今年最後の縁日は華やかです。
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お昼ごろにはこの賑わい

天満宮の縁日として毎月25日に市場が立つのですが、この日は年の瀬でもあり、掘り出し物を求めて京都人が押し寄せます。また、参道に数多くの露店も並び、家族連れですごい賑わいとなります。この25日、菅原道真公の生まれたのが25日、また、九州の大宰府に流されたもの25日という縁からきていると言われているそうです。

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知恩院(京都市東山区)
 浄土宗の総本山。宗祖法然が没した地に建てられたと云われます。

   知恩院の「御身拭式」(おみぬぐいしき)もこの日。慶安三年(1650)から30年以上も続く伝統行事で、法然上人の尊像を綺麗に清めるという宗教儀式が執り行われます。

   僧侶や檀家の方々300人以上が経を唱える中で、管主が白い絹で一年間のホコリを拭き上げる。法然様に清々しく新しい年を迎えていただくというのがその意味合いですが、広い御身堂の中に響き渡る読経、その中での凛とした所作、まさに厳粛そのものでした。

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法然上人の尊像

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本堂(御身堂)の中での読経

 縁(えにし)を大切にし、伝統を守り通し、常に厳粛さを重んじる。

 外国の方々には理解しづらいかもしれませんが、このややこしさが日本人に宗教観、和の文化なんですねぇ。