養父市にある三月野古墳群の3号墳の調査を行っています。
調査も佳境に入りましたよ~。
今回は調査区周辺が危険なため現地説明会は開催せず、
公民館にてパネル展示となりました。

6世紀後半、古墳時代後期の頃の古墳だと思われるこちらの古墳。
調査前の段階で、石室は天井石が見えた状態でした。
さて、こちらの古墳は横穴式石室なのですが・・・

A:「これ、袖あり?」
B:「袖あり~」
A:「片袖?」
B:「片袖~」

って言う会話が数回されたんですけど、
横穴式石室って聞くと袖の有無とか両袖か片袖か聞くけどさ・・・
これ聞いたからって別に何もないんよね~笑

何故か聞きたくなる、【横穴あるある】やと思うねん。
「袖あり?」とかはもう条件反射の質問でほぼ無意識
(※私にとっては無意味ってことね)



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袖についてはこちらをご参照頂ければと思います。
(ネットより拝借。近つ飛鳥博物館のパネル展示)
横穴式石室の分類の一つです。
片袖式には左右があるので右片袖式、左片袖式と分けてたりもします。


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こちら古墳を上から見た図です
円墳ですね~(円形の古墳)

石が見えていますが、これは石室の天井部にあたる天井石です。
墳丘が崩れて天井石が見えちゃってる状態です
墳丘にあるゴロゴロした石、「葺石(ふきいし)」かと思ったのですが、
こちらは【外護列石】なだんって!!
外護列石は墳丘の裾野や段裾にめぐらされた石列のことです。

写真の左側が羨道です。
横穴式石室は奥の部屋?スペースを玄室と呼び、
そこに続く廊下的な通り道を「羨道(せんどう・えんどう)」と呼びます。
この羨道、すっごい短いのとかもあるので、
これを横穴式って呼ぶんか???的なものもあります笑
(分類は個人差があったり・・・なかったり?!)
横穴式石室のメリットは【追葬】が行える事です!!
今も一緒のお墓に一族代々のお骨を納骨していますが、あれと同じ要領です(チガウ?
血縁関係だったり殉葬だったり、一概に血縁のみ!とは言えませんが、
複数の人を埋葬することが横穴では可能なんですね~。

日本には半島経由で伝播した横穴式石室ですが、世界中で見る事が出来るんですよ!
もちろん全く一緒!!と言うわけではないのですが・・・
学生時代の大好きな先輩が横穴式石室の研究者で、
一度海外の横穴式石室について発表されていたのですが、一口に【横穴式石室】と言っても
色々な異なる特徴があって面白かったです。

横穴式石室って奥が深いんですよね、あれは沼やで沼。


三月野古墳 3号墳については続報をお伝えする予定です。
お待ち下さいネ~

一応、説明会用の資料も添付しますので、
良ければご一読下さい!
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