前回に引き続き、初めてのストライキについてお送りします。

初の海外個人旅行でやって来たイタリア。
目的地フィレンツェの手前約100kmでストライキに巻き込まれた私と友人。

全く予定地でなかった乗り換え駅のBologna(ボローニャ)駅で足止め。

みどりの窓口(もどき)の片隅でおじさん駅員が言ってた
「バスが出るからここにいなさい」
の言葉だけを信じて待機。
どれくらい時間が過ぎたのか分からないけど、駅に着いて数時間は経ってた。


ほんまに突然。

ザッ!!!

って大きな音。
人が動き出した時の音でした。

友達と2人で「バスやっ!!!」と慌てて人の波に着いていく。

スーツケース引っ張ってるお姉さんに
旅の友『地球の歩き方』の巻末に載ってるイタリア語紹介?で
覚えた渾身のイタリア語を叫んでみた。

「Sciopero(ショーペロ?)???」

彼女の答えは
「Si!!!」

「うん」って言うた。もう確定。
私のこれはストライキなんでは?推理、大正解

そのまま分けもわからずとりあえずバスの方へ。
入口の扉の前はごった返してて人、人、人。
そして何か色々揉めてる。
何とかフィレンツェに行くのだけ確かめて乗り込んだ。
めっちゃ早かったよ。2番手くらい笑
追い詰められた人間の生存本能?!
記憶曖昧やけど、何かその辺にいた男の人におちょくられてブチ切れた記憶が
「うるさい」的なことをもうちょっと"上品に"に叫んだだけと思うんやけど、
友達から「あんたスゴイな」って何とも言えない感想を頂いた
日本語で文句言い返してたかららしい笑

女性運転手さんもめっちゃたくましくて、
わーわー文句言ってる人達に
「私が運転するの!」「私が決めるから!!」「文句言う奴は乗せんっ」
的なことを言ってて周囲を黙らせてたからカッコよかった。
【言ってて】とか書いてるけどイタリア語分かんないから、
ニュアンスでそう言ってたっぽいってだけね笑
でもほぼ間違いないよ。イタリア人、喋る時に身振り手振りがつくから分かりやすいの。

バスが走り出してやっと安心出来ました。。。
バス乗れて安心したけど、やっぱり走り出すまではドキドキしてました。

深夜の12時頃、約6時間程遅れでフィレンツェに到着。
静まり返ったフィレンツェ駅に到着して、荷物と共に降りる私たち。
幸いな事に予約したホテルが見えてる!!!

と言うわけで長い長い1日の終わりを迎えるべくホテルへ。

パスポート出して、予約した事を示すバウチャーも提示。
で、フロントの兄ちゃんが言ったのが

「Tonight???」

はっ???
私たち今着いたんだ。予約してんだ。
何で今夜泊まるか聞いてんだ、おいっ!!!コノヤローッ

と言う言葉全部飲み込んで力いっぱい、ハッキリと

「イエス!!!!」

で、手続きは滞りなく終了です。
(※到着時刻遅れる連絡なんて当時は思いつかなかった)


翌日は朝から斜塔で有名なピサに日帰り観光予定やったの。
もう風呂はいって速攻寝たね。
ホンマに疲れた1日やった。
挨拶以外で始めて覚えたイタリア語が「Sciopero」ってどうよ


大変やったねぇ、で終わると思うでしょ?
終わらんのやコレが笑


ピサの斜塔やフィレンツェ満喫して、無事に最後の目的地であるローマにたどりついて。
それはそれは満喫ですよ。
まぁ、地下鉄乗ってたら突然「シューッ」って電気消えて降ろされたりしたけど。
(イタリア人慣れっこで「はぁ」のため息だけで終わらせてた笑)
目的駅が一駅先やって、実は乗る程の距離でもなかったってこの時知ったんやけど

いよいよ明日帰国と言う最終日。
日本からのツアー客のほぼ全員が寄ると言っても過言ではない
ローマ三越で事件が起こりました。(事件ちゃうけど)
一緒に行っていた友人が以前旅行した際の添乗員さんに偶然再会
ストで大変で~とか話しして明日帰るって話しがでたところで、

「明日、空港でストがあるらしいですよ?」

驚きの情報!!!

マジか。
空港がストって何?どうなるん?飛行機飛ぶん??
と言う事でホテル帰って大慌て。
何とかホテルの電話から旅行会社のローマ支店?みたいなとこに電話して、
「すみません、ストライキがあるって聞いたんですがどうすればいいですか?」
って聞いたの。
聞けるって頼もしい!!とか思ってたんやけど、
結論
「こちらにはそんな情報ないので空港行ってもらっていいですかぁ?」
ってやたら語尾上げて喋る男性スタッフの対応にイラッてして終わった笑
すごい面倒くさそうに対応されたし

と言うわけで、
私は空港で大事な使命があったんで、めっちゃ早起きして空港に行く事を決意します。

で、ちゃんと2人揃って寝坊しました笑笑

ただ事前に時刻チェックしてたから、次の電車なら乗れる!と大急ぎで準備。
駅から近いホテルにしてて良かった。
最後の都市やしってちょっと贅沢して良いホテルにしたんよ

大事な使命こと、免税手続きに並んで無事に税関の判子をもらって、
(同店舗で一定額以上の買物したら何%かお金が戻ってくるシステムです)

チェックインも済ませようとしたところ、
何か説明してるんですよね・・・前の人から順番に。

でも、私たちスルーされた笑
英語分からんと思われたんかな?と推測してるけど真実は不明。
まぁ実際分からんのやけど
自分たちの航空券と聞き耳による情報収集の結果、
とりあえず15分くらいフライトが早まってる笑

ストについては微塵も触れず、
「〇時×分までにゲート行ってね」
で終了ですよ。

とりあえず出国して免税による返金手続きもしたし、スト予定時刻に離陸やし、
何とかなる!!の気持ちで開き直りまして。

スト開始予定の10時に無事に飛行機は飛びました


それから数年たって、イタリア人がストに対してどんな考え方してるのか?
が分かる機会があったんです。

3日後くらいにローマ交通局がストするらしいでって情報があって。
(ローマ交通局=ローマの地下鉄、バスを運営)
お茶してたところのお店のお兄ちゃんに
「3日後にストあるって聞いたんやけど・・・」って知ってるか聞いてみたんです。


「そうなん?知らないなぁ」
まではええんです。

そこからの回答が予想外でした笑

「今日は?大丈夫!明日は?大丈夫!!明後日は?分からないよね」
「どうしても気になるならローマ交通局に連絡したら教えてくれるよ」
って言葉が続きました・・・

すごいイタリア的な思考でビックリです笑
(※明日は明日の風が吹くって考え方が日本より強い)
そんだけストが当たり前なんやろけど。

こん時は結局ストなかったけど、別の時にはストがあって
地下鉄やバスに乗れず(動いてない)タクシーに長蛇の列をなす人達がTVに映し出されてました。
タイミングが違えば私もTVに撮られる側だったかと思うとね・・・


と言う事で私のイタリア・ストライキ体験記でした。
こんな体験しても変わらず大好きな国です~