今回は井戸にまつわる色々なお話しを。
先ずは奈良東大寺の「閼伽井」。
今回は井戸にまつわる色々なお話しを。
先ずは奈良東大寺の「閼伽井」。
毎年三月に行われる二月堂修二会(お水取り)において、12日に御香水が汲み上げる井戸です。この御香水、3月2日に若狭の神宮寺で流されるもので、10日間かけて東大寺に達し、閼伽井から湧いてくると・・・。遠く若狭と繋がっている壮大な話です。
次は京都。
随心院にある「化粧井戸」は平安時代の女流歌人小野小町の旧宅跡と考えられている所で、小町が化粧する際に使ったものと云われます。絶世の美女と言われた小町が使っただけあって今も綺麗な水が湧いています。
女性と言えば、女人守護の神様として有名な市比賣神社にも「天の真名井」と呼ばれる井戸があります。こちらの水を飲むと、一つだけ願いが叶うと云われており、今では女性に大人気だそうです。
京都最後は、子どもの守り神として有名な三宅八幡宮。ここには江戸の歌舞伎役者九代目市川団十郎が明治二十三年に奉納したという「団十郎の井桁」があります。人気役者の寄贈だけあって白川石の井桁は立派なものでした。
最後は姫路やから「お菊井」。
ここ姫路は「播州皿屋敷」の舞台。室町時代のお家騒動に伴う女中、お菊さんの悲話です
が、大切な皿を1枚割ったと罪で井戸に身を投げたとも殺されて投げ込まれたとも。
お菊さんは恨みのあまり、夜な夜な現れては皿を数えたと。
姫路の城下町で発掘するといつも嫌というほどの井戸が出土します。これもお菊さんの
祟りなのかなぁ?
「井戸」とは、人が生きて行くために必要不可欠なものであるとともに、神聖な場所、畏
敬の念をもって崇める場所、だからたくさんの言い伝えが残るんです。
と言うことで
いちま~い、にま~い、さんま~い、
おしま~い