お盆休み、「六道まいり」に行ってきました。
場所は京都市東山区の六道珍皇寺。ここは閻魔大王と小野篁(おののたかむら)をお祀りしていることで有名です。
お盆休み、「六道まいり」に行ってきました。
場所は京都市東山区の六道珍皇寺。ここは閻魔大王と小野篁(おののたかむら)をお祀りしていることで有名です。
さて、話は変わって、後期古墳の代表的な主体部である「横穴式石室」。この石室には遺体を治める玄室に羨道部(センドウブ・エンドウブ)と呼ばれる通路が付いています。
古墳時代前期の石室は「竪穴式石室」という直上から掘り込み、板石などを積み上げたもの。遺体を安置した後に板石で蓋をする、一回きりの個人(専用)墓、これに対して通路を設けて出入り可能とし、何度でも追葬できる横穴式石室は所謂、「家族墓」と呼べるものです。
この羨道という玄室に続く通路について、よく引き合いに出されるものが、『古事記』に記された、黄泉国訪問譚です。
イザナギは、死んでしまった愛する妻イザナミに会うために黄泉の国に赴きますが、死後、腐敗し変わり果てたイザナミの異形に恐れを為して逃げかえるという神話です。要は夫婦喧嘩のお話し。
この中で、怒ったイザナミは逃げるイザナギを黄泉国の女たちを使って追いかけさせます。イザナギはあの手この手でこれを振り払い、やっとの思いで現世の入口、黄泉平坂へ。
ここでイザナミと対峙しますが、最後には入り口を大きな岩で蓋をして離縁。
死後、腐敗した異形の姿は古墳の被葬者のこと。また、イザナギが逃げる道程が横穴式石室で言う羨道部、蓋が閉塞石。そう、羨道部は黄泉国への通路という概念、うーん、何となく納得。
16日の夜、鴨川のほとりで
もしも、私がイザナギだったら・・・。
愛する人を見て逃げるかなぁ? せやけどビビりやからやっぱ逃げるよなぁ?
と、自問自答しながら「大文字の送り火」を眺めていましたとさ。